ジョゼップ・クラロス・カナルス(Josep Clarós Canals、1969年1月28日 - )は、スペイン・バルセロナ出身のバスケットボール指導者である。NCAA史上初の、アメリカ国外出身のコーチとして知られる。男子エルサルバドル代表、メキシコ代表、バーレーン代表、アンゴラ代表チームでヘッドコーチを務め、ナショナルチームでの指導経験が豊富である。男子メキシコ代表では、2010年の中央アメリカ・カリブ海競技大会では銀メダルを獲得した。
経歴
1993年にバルセロナ大学を卒業した後、NCAA2部のノースイーストミズーリ州立大学のアシスタントコーチに就任、バスケットボール指導者となる。1995年にはバスケットボールエルサルバドル代表のヘッドコーチを務めた。1997年からはアメリカン大学プエルトリコ校のヘッドコーチを務めた。アメリカ人ではない人物がNCAAのヘッドコーチに就任するのは、史上初の出来事だった。
2010年から2013年にかけて男子メキシコ代表を指導し、2010年の中央アメリカ・カリブ海競技大会では開催国プエルトリコに次ぐ準優勝に入った。
2011-12シーズンにはNBLカナダのハリファックス・レインメンのヘッドコーチを務め、ファイナルに進出した。
2014年には再びハリファックス・レインメンのヘッドコーチに就任する。このシーズン、クラロスは当時21歳のポイントガード、安藤誓哉をスターティングメンバーとして用い、レギュラーシーズンで20勝12敗の1位となる。クラロスはこのシーズンのコーチ・オブ・ザ・イヤーを受賞した。チームもファイナルまで進み、3勝3敗で優勝は第7戦に持ち込まれた。しかし第7戦の直前、練習時に相手チームから乱闘を仕掛けられたことなどを理由に、チームは抗議の意思表示として第7戦を放棄。これによりクラロスはNBLからの永久追放と、罰金1万ドルの処分を受けた(2015年NBLカナダ・ファイナルズでの乱闘)。
レインメン退団後はバスケットボールエジプト代表の監督に就任する予定だったが、就任直前にエジプトバスケットボール連盟がエジプト人監督を起用する意向を示し、破談となった。
2015年、バーレーン・プレミアリーグ(BPL)のアル・ムハラクSCの指揮を執った。
2016年3月にはbjリーグのライジング福岡と契約。この時レギュラーシーズンは終盤を迎え12試合を残すのみであり、クラロス就任前まで8連敗していた中だったが、就任後は6勝6敗の成績をあげ、プレーオフ圏内となる8位に滑り込んだ。シーズン終了後にヘッドコーチを退任した。
2017年4月にはBPLのアル・マナマと契約し、プレーオフ準決勝から指揮を執る。ニコロス・ツキティシュビリらを擁するアル・アマナは準決勝でアル・ハラSCを破り、決勝戦ではアル・ムハラクSCに勝って優勝した。
2017年6月、Bリーグの秋田ノーザンハピネッツのヘッドコーチとして契約する。複数のチームからオファーがあった中で、秋田との契約を決断した理由のひとつには安藤の薦めもあった。
2シーズンにわたってノーザンハピネッツの指揮を執った後、2019年6月、バスケットボールバーレーン代表チームのヘッドコーチとして1年契約を結んだ。
2021年4月28日、バスケットボールアンゴラ代表のヘッドコーチに就任すると発表された。
2023年5月30日、横浜エクセレンスのヘッドコーチに就任すると発表された。12月8日、契約解除が発表された。
ヘッドコーチ成績
参考資料


