伝正寺(でんしょうじ)は、茨城県桜川市にある曹洞宗の寺院。

歴史

1268年(文永5年)、法身国師によって開山された。法身国師は常陸国真壁城の城主だった真壁時幹の元家臣であり、陸奥国宮城郡(現:宮城県宮城郡松島町)の瑞巌寺を再興している。その法身国師を招聘して創建したのが当寺の起源である。

1606年(慶長11年)、豊臣政権五奉行の一人だった浅野長政は、家督を譲った息子の幸長とは別に、隠居料として真壁5万石が与えられた。これが真壁藩の起源である。その後、真壁浅野家は藩庁を笠間城に移し笠間藩となり、続いて赤穂藩に転封した。

つまり真壁は赤穂藩士にとってゆかりの地でもあった。赤穂浪士の中でも譜代の年配者(堀部弥兵衛、吉田忠左衛門、小野寺十内など)は、常陸国で生を享けている。

また浪士の父や祖父は真壁に住んでいたことがある者が多い。そういう関係もあり、本堂には赤穂浪士の像が安置されている。

墓地には、長政の墓がある。

交通アクセス

  • 岩瀬駅より車20分。

脚注

参考文献

  • 茨城県地域史研究会 編『茨城県の歴史散歩(歴史散歩8)』山川出版社、2006年

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