三井海洋開発株式会社(みついかいようかいはつ、英: MODEC, INC.)は、海洋石油・ガス田において浮体式生産設備を用いた石油・ガス生産のためのトータルサービス提供を主な事業とする企業。その他同社からのスピンオフであるShape社を通じた、プラントのデジタライゼーションサービス等の事業も実施。

浮体式石油・ガス生産設備の分野では国内唯一の企業である。SBMオフショアとともに同分野で世界2強の地位を占め、特に緊張係留式プラットフォーム(TLP)の分野では世界一の実績を誇る。売上げのほぼ100%が海外事業で、かつ従業員の94.1%が外国籍というグローバル企業。三井E&Sの持分法適用関連会社である。

事業内容

浮体式海洋石油・ガス生産設備(FPSO)、浮体式海洋石油・ガス貯蔵積出設備(FSO)及び緊張係留式プラットフォーム(TLP)の設計・建造・据付(EPCI)を実施。特にFPSO/FSOについてはEPCIだけでなく、リース・運用・保守点検・デジタライゼーションといったトータルサービスを提供している。

ブラジル沖プレソルト油田での超大水深・大型・長期操業FPSOや、自社で保有・操業を行うFPSOから取得した操業データを活用したデジタライゼーションが事業ポートフォリオにおける特徴である。2020年には日本企業としては初めて、同社の“FPSO Cidade de Campos dos Goytacazes MV29”が、WEFから第4次産業革命をリードする世界で最も先進的な工場「Lighthouse(灯台=指針)」に認定された。

沿革

  • 1968年(昭和43年)12月 - 三井物産と三井造船(現:三井E&S)の出資により、前身である(旧)三井海洋開発株式会社を設立。
  • 1987年(昭和62年)6月 - (旧)三井海洋開発株式会社の子会社としてモデック・テクニカル・サービス株式会社設立。
  • 1988年(昭和63年)12月 - モデック・テクニカル・サービス株式会社が株式会社モデックに商号変更、(旧)三井海洋開発株式会社の事業を継承する。
  • 1989年(昭和64年)1月 - (旧)三井海洋開発株式会社解散。
  • 1991年(平成3年)3月 - 三井造船の子会社になる。
  • 1995年(平成7年)5月 - ISO 9000の認証取得。
  • 2003年(平成15年)1月 - 三井海洋開発株式会社に商号変更。
  • 2003年(平成15年)7月 - 東証2部に株式を上場。
  • 2004年(平成16年)6月 - 東証1部に指定される。
  • 2021年(令和3年)
    • 11月 三井E&Sホールディングス(現・三井E&S)が保有していた株式の一部譲渡に伴い、三井E&Sホールディングスの連結子会社から三井E&Sホールディングスの持分法適用会社となる。
    • 12月 この期の決算発表から、決算で使用する通貨を日本円からアメリカ合衆国ドルに変更。

歴代社長

脚注

出典

関連項目

  • 綱町三井倶楽部

外部リンク

  • 三井海洋開発 MODEC - 公式ウェブサイト

三井海洋開発[6269]:監査等委員会設置会社への移行に関するお知らせ 2023年12月21日(適時開示) :日経会社情報DIGITAL:日本経済新聞

三井海洋開発 創立50周年スペシャルサイト 三井海洋開発 MODEC

【三井海洋開発(MODEC)】1dayインターンシップ Univa

【6269】三井海洋開発

セネガル沖で生産開始、三井海洋開発「浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備」の能力|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社