藤原 菅雄(ふじわら の すがお)は、平安時代初期から前期にかけての貴族。藤原式家、中納言・藤原種継の孫。刑部卿(一説に刑部大輔)・藤原山人の子。官位は正五位下・民部大輔。

経歴

仁明朝での蔵人を経て、承和11年(844年)従五位下に叙せられ、翌承和12年(845年)常陸介に任ぜられる。

嘉祥3年(850年)3月仁明天皇の崩御にあたり固関使として美濃国不破関に派遣され(この時は散位)、同年民部少輔次いで木工頭に任ぜられる。仁寿2年(852年)近江介、斉衡2年(855年)従五位上。

天安2年(858年)文徳天皇の崩御に伴い、再び固関使となり今度は伊勢国鈴鹿関に派遣される(この時は散位)。清和朝では、天安3年(859年)民部少輔、貞観3年(861年)民部大輔、貞観5年(863年)に正五位下に叙任された。

藤原氏の儒士の始祖とされる。

官歴

注記のないものは『六国史』による。

  • 時期不詳:正六位上。蔵人
  • 承和11年(844年) 正月7日:従五位下
  • 承和12年(845年) 正月11日:常陸介
  • 嘉祥3年(850年) 5月19日:民部少輔。8月5日:木工頭
  • 仁寿2年(852年) 正月15日:近江介
  • 斉衡2年(855年) 正月7日:従五位上
  • 天安3年(859年) 2月13日:民部少輔
  • 貞観3年(861年) 正月13日:民部大輔
  • 貞観5年(863年) 正月7日:正五位下

系譜

『尊卑分脈』による。

  • 父:藤原山人
  • 母:菅野真道の娘
  • 妻:伴氏
    • 男子:藤原佐世(847-897)
  • 生母不詳の子女
    • 男子:藤原有世

脚注

出典

  • 森田悌『続日本後紀 (下)』講談社学術文庫、2010年
  • 武田祐吉、佐藤謙三訳『読み下し 日本三代実録 上巻』戎光祥出版、2009年

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